ACTION
金融分野が挑む社会課題
課題からひも解く金融分野のビジネス
金融分野が挑戦する6つの社会課題と、社会に届ける価値や具体事例を紹介します
ACTION
金融分野が向き合う
課題と仕事
1.金融サービス・
決済方法の多様化
背景
近年、政府主導のデジタル化推進やFinTechの拡大、他業態の金融系サービス進出等により、法人・個人のデジタル化が急速に進行し、これまで以上にスピーディな事業展開が求められています。変化の早い技術革新を活用したり、ユーザニーズを捉え日々サービスを進化させる必要があります。
社会に届ける価値
キャッシュレス化は消費者と事業者の双方が利便性を享受し、取引の迅速化を可能にします。また、デジタル決済利用から得られる購買データの活用により、企業や自治体が効率的なマーケティングや政策立案を行える環境が整い、企業の経済活動活性化につながります。
具体事例
インターネット/アプリバンキングANSER®
様々なインターネットバンキングサービスを可能にするプラットフォームによって、個人向けスマートフォンアプリMyPalletや、法人向けサービスBizSOLを提供することで、銀行とユーザーの関係をより強化し、ニーズに合わせたサービス提供を可能にします。
クレジットサービスとインターネット・モバイルの組み合わせ
クレジットカード会社や事業会社等に対してスマホアプリ決済サービスのアプリケーションや決済基盤を提供し、利便性向上に貢献しています。
地域通貨アプリサービス
地域の金融機関や自治体と連携し、地域通貨アプリの導入支援を行っています。自治体の行政コスト削減につながるほか、地域内での経済循環を強化し、集客・売上向上にも寄与します。
2.企業のデジタル化・
DX化の格差
背景
現在、企業のDX化による生産性向上や、未来の変化に対する打ち手を検討する需要が増しています。これらの実現に向けて、NTTデータの顧客である金融機関が支援する企業に向けて、コンサルティング等の実施が求められています。
社会に届ける価値
企業向けのDX支援や決済インフラ整備は、社会のビジネス活性化に直結するだけでなく、将来的な変化にも柔軟に対応できる体制づくりにも貢献します。また、全国の金融機関と連携し、企業向けのデジタル化、DX化を実現するサービス創出の経験を通して、ビジネス感覚を備えたシステムプロフェッショナルとしての成長が期待できます。
具体事例
デジタル従業員(生成AI)
AIや先進技術の活用により、企業の業務を自動化するサービス。データ入力などの単純作業ではなく、分析や管理など複雑な業務への対応を可能にし、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることができます。
行政DX支援
地域の金融機関がもつ地元企業・自治体とのネットワークと、NTTデータのもつ技術プラットフォームとコンサルティング力をかけ合わせ、行政のDXを実現するサービスを提供。自治体・企業/住民に向けて新たな価値を創出しています。
TetraBRiDGE®
クラウド型の請求書・決済連携サービス。請求書データを受け取ると同時に支払いデータを自動作成することで、手入力によるミスをなくし、決済をシームレスに完結することで、業務の効率を大幅に改善し、業務のデジタル化推進に貢献しています。
3.セキュリティリスクと安全性
背景
金融犯罪は近年、サイバー犯罪やマネーロンダリングを中心に高度化・多様化し、不正取引や個人情報の漏洩が増加しています。既存の犯罪検出システムでは対応しきれない新しい手口も登場しており、対策強化が重要視されています。
社会に届ける価値
金融犯罪対策を強化することで、不正取引やマネーロンダリングの検知能力が向上し、犯罪件数の削減が期待されます。最先端の技術を活用することで、システムのスペシャリストとして成長できます。
具体事例
A-gate®
近年増加するパブリッククラウド活用を支援するソリューション。専門的な知識を有する組織とセキュアなクラウド環境を整備しており、金融機関に求められる安心・安全を担保しながらもスピーディなパブリッククラウド導入が可能になります。
関連URL:
A-gate®サービス紹介サイト
アンチマネーロンダリング向けシステム
不正取引を未然に防ぐためのシステム開発においても重要な役割を果たしています。データ分析やAI等の先端技術を駆使して、より巧妙化する不正取引のパターンを検知するシステムの高度化を進めています。
4.金融システムの
再構築による運用効率化
背景
長年稼働してきた現行システムは保守や運用に高いコストがかかるだけでなく、保守運用スキルを持った人材の確保も困難です。さらに昨今では顧客ニーズが変化し、迅速なデジタルバンキングサービスが求められる中、競争力を維持するためにもモダナイズが急務となっています。
社会に届ける価値
モダナイズされたシステムにより、運用コストを削減し、新規機能の迅速な開発が可能となります。結果として、金融サービスの競争力が向上し、より多くの顧客が高度なサービスをいつでも受けられるようになります。システムの安定稼働を支える、社会に貢献している実感を得られる仕事です。
具体事例
PITON®
メインフレーム上に構築されたシステムをオープン化するためのフレームワーク。安定性を保ちながらデジタル化を推進する鍵となっており「PITON®」を活用したモダナイゼーションが進められています。本取り組みをさらに進め、安心・安全・安価にバンキングサービスを提供するための「統合バンキングクラウド」開発に着手しています。導入が進むと、システムの共同利用による効率化と、システム維持費の劇的なコスト削減につながります。
関連URL:
【動画】統合バンキングクラウドについて
金融勘定系システムのオープン化を実現する 「PITON®(ピトン)」の誕生
5.地域経済の構造変化
背景
地方において高齢化や人口減少により経済が縮小しています。地方創生のためには、例えば地域の投資活動の活性化が必要ですが、運用が煩雑で届くべき人に必要な情報が行き届かないという問題があります。また、AIなど最新技術を活用した業務効率化、データを活用した新サービス創出等、スピード感のある事業展開が求められていますが、都市部と比較すると遅れをとっている状況です。
社会に届ける価値
地域経済の活性に不可欠な地域の金融機関との共創やデータ活用の推進を通して、金融機関やその先にいる地域企業の効果的な融資が進み、結果として地域経済の活性化につながります。地域住民のQOL向上にも寄与し、「地域の未来を支える」というやりがいを感じられます。
具体事例
データ利活用基盤(SIC)
企業や組織のデータ活用を支援するためのクラウド基盤。社内外の多様なデータを安全に収集・分析し、可視化させることで、市場への変化に柔軟に対応できるようになり、企業のより迅速で的確な意思決定・経済活動の拡大に貢献します。
関連URL:データドリブン経営への変革を実現するデータ利活用基盤「Service Innovation Core®」を提供
Σデータ
プラットフォームシステム
金融機関のデータドリブン経営を高度なセキュリティを担保しながら支援するプラットフォーム。投資活動活性化や資産運用ビジネスの強化を目指し、導入を進めています。
6.産業横断による
新たな価値創出
背景
社会課題の多様化に合わせて当社の顧客からも従来の金融サービスを超えた「金融×農業」「金融×アパレル業界」等、産業変革につながる新しいサービス創出が求められています。そのためには、フィンテックやブロックチェーン技術の導入が鍵です。新しいビジネスモデルの開発は、企業の競争力を高め、経済活性化にもつながります。
社会に届ける価値
新しい金融サービスの創出を通じて、顧客に新たな価値を提供するだけでなく、金融業界全体の発展と社会のデジタルシフト促進に貢献できます。最新技術を活用したソリューションを企画・提案・開発することで、技術力・業務知識・コンサルティング力など多面的な成長ができます。
具体事例
FEDI®
アナログなやり取りが多く情報が分断されているアパレル業界の課題を解決するためのプラットフォーム。サプライチェーンの可視化と効率化、デジタルデータの一元管理を実現し、生産過程におけるコミュニケーションロスを削減。企画~製造にかかるリードタイムを短縮化し、適時適量生産を目指すことで環境負荷にも配慮したエコシステムとして提供します。
関連URL:FEDI® エコシステム
あい作®
生産者の経験や勘に頼る部分が多く、天候不順による収益の不安定性も課題であった農業分野のデジタル化を推進し、生産者の収益向上や業務効率化に貢献するサービス。AIを活用し、農業の生産~販売までのプロセスをAIを活用により最適化・効率化。持続可能な産業への変革を支援します。
関連URL:あい作®