価値あるシステムを一から企画する魅力に惹かれ、転職を決意

前職のSIerでは、主に保険業界の企業向けのシステム開発を行っており、開発から設計、デリバリーまで、システム開発に関する一通りの工程を経験しました。転職を考えたきっかけは、前職で携わったある企画プロジェクトでした。これまで担当したプロジェクトの多くは、要件がある程度決まったものをシステムとして形にしていく仕事でしたが、そのプロジェクトではシステムの目的やユーザーへの提供価値を一から企画する超上流を担うことになりました。

「保険に慣れていない方に、どうすれば保険のことをわかりやすく伝えられるか」。その課題をアプリで解決するために、ユーザー課題をヒアリングし、どのように解決していくのか、システムや画面をどのように構成するかなどを自分自身が一から考えて、多くの人を巻き込みながらシステムをつくり上げていきました。無事導入できた際にはお客様にとても喜んでいただけたとともに、自分が一から手掛けたシステムが世の中のさまざまな方に使われている実感を得ることができました。この経験が私にとって非常に充実したものだったため、自らシステムを一気通貫で企画開発することをより追求したいという気持ちが日に日に高まり、転職を決めました。

お客様が抱える課題に深く踏み込むことができ、世の中にインパクトを与えられる仕事ができる会社として、浮かんだのがNTTデータでした。NTTデータは幅広い業界・業種に向けてサービスを提供しており、保険業界のプロジェクトはもちろん、これまでの経験を他の業種にも広げられる可能性を感じました。また面接を担当してくれた現在の統括部長が、私が前職でどういう経験をしたか、チームメンバーがどれくらいいたか、私がどんなポジションを担っていたかなどをしっかりとヒアリングしてくれたとともに、ご自身の経歴についても話してもらえたことで、互いに理解を深めることができました。入社した今も強く感じていますが、NTTデータは想像以上にフランクで風通しがいい雰囲気であることに驚きました。役職者との距離も非常に近く、コミュニケーションが取りやすい会社であると感じたことも、安心して入社できた理由でした。

 

 

お客様の課題解決に向き合い、伴走する存在へと成長

現在所属するIプロモーション担当では、保険業界のお客様に対するシステム企画や、保険会社とエンドユーザーを繋ぐミドル領域のパッケージシステム（※2）の拡販などを主に担っています。私が担当しているプロジェクトの一つに、クレジットカード会社様の保険ポータルサイトがあります。カード会員向けのアプリを通じて保険の申し込みや契約内容の確認、専門家への相談などがシームレスに行えるサービスで、デジタルとリアル双方のニーズにワンストップで応えることを目指して開発しました。また、そのプロジェクトとは別に自社であらたな保険ポータルシステムを企画しており、現在商用化、拡販に向けて動いています。このように、保険を軸としたサービスを一から企画し、社会をよりよくするシステムを生み出せることがIプロモーション担当の魅力だと感じています。

 

お客様のビジネス創出を一緒に考えていくことには、システム開発とは違った大変さももちろんあります。お客様の要望やその背景を理解し、ユーザーとなる人々のペルソナ（※3）やカスタマージャーニー（※4）まで考えながら、どうやってユーザーの課題を解決していくかを考え抜きます。途中で紆余曲折することもありますが、さまざまな困難を乗り越えてプロダクトが完成したときの喜びはとても大きいです。

システムの企画から担うようになったことで、相対するお客様も変わり、システム部門の方だけではなくビジネス部門の方や経営者などと話す機会が多くなりました。ビジネスサイドを担う方々はどんなことを考えているのか、どう言えばこちらの意図が伝わるのかなどを考えてコミュニケーションを取ることができるようになったと思います。また、開発に対する考え方も大きく変わりました。開発を担っていた頃は、なるべくシンプルにそぎ落としてシステムをつくりたいという気持ちがありましたが、今ではお客様の課題をどうすれば解決できるかをいろんなアプローチで考えるようになりました。お客様の課題を自分たちも本気になって考え、調べて、伴走しながらサポートしていくことが大事だということをNTTデータに入ってからあらためて実感できました。

 

 

世の中に大きなインパクトを与える仕事を、ともに成し遂げるチームワークが強み

世の中の数多くのユーザーに使ってもらえる大規模なシステムを手がけられることが、NTTデータの仕事の魅力だと感じています。担当している保険ポータルサイトは、日々多くのアクセスをいただいており、またSNSでコメントやご意見をいただくこともあります。「エンドユーザーにこういう風に使われているのか」と、反応を直接知ることができるのが醍醐味です。もちろん、多くの方々に使われるシステムに携わることの難しさもあります。たとえば、事前に想定したアクセス数から用意したシステムのスペックに対して、社会情勢の変化などさまざまな理由から想定を超える数のアクセスが集中し、サーバにつながりづらい状態になってしまうことなどです。エンドユーザーが数多くいる分、予測できないアクシデントが起こることもありますが、それでも誠意と責任を持って、最後まで問題解決に取り組むことを大切にしています。

 

厳しい状況にあっても乗り越えられる理由として、NTTデータの仲間の存在も非常に大きいです。「もし自分が動けなくても、カバーしてくれる人がいる」と思えるほど、優秀な人財の層が厚く、またどんなことも相談しやすい雰囲気があります。これまでNTTデータの社員が築き上げてきたチームワークと社風も大きな強みだと思います。

また、保険に留まらない幅広い挑戦ができることも魅力に感じます。担当している保険業界のお客様から保険業務以外のシステム開発を依頼されることもあるなど、手がけられる業種や業務の幅が広がっています。経験者採用で入社し、前職の業務経験をプロジェクトで活かしているメンバーも多く、IT業界の経験がなくても活躍できるフィールドがあります。技術の知識を深めることは前提にありますが、お客様のビジネス課題をどう解決したいかという視点を持った方が活躍していますね。私自身も、お客様が抱えている真の課題を解決できるコンサルティング力を磨いていきたいと思っています。そしてそれを複数のプロジェクトで発揮できるようマネジメント力も高めていきたいです。システム開発に留まらない、幅広いスキルと経験が積める環境がNTTデータにはあると感じています。

 

※1　ソフトウェアやアプリケーションを開発し、テストを行った後に、ユーザーやクライアントに提供するプロセスのこと。

※2　人事管理、顧客関係管理（CRM）、財務会計、在庫管理などの業務に特化したパッケージシステム。カスタマイズや設定変更によって特定の要件に合わせて調整できる柔軟性を持ち、実装が比較的簡単であり、既存の業務プロセスに組み込むことができる。

※3　特定の製品やサービスの理想的な顧客像やターゲットユーザーを表現した仮想的な人物のこと。

※4　顧客がある製品やサービスを知り、購入し、利用するまでのプロセス全体のこと。

 

※掲載記事の内容は、取材当時のものです。